2025.05.27
福地 哲也(ふくち てつや)監督
レジスタFC監督
<レジスタFC>
「KAIHAN JAPAN CUP 2025」の優勝チームのレジスタFC(U-10)の監督である、福地 哲也 監督にお話を伺いました。スペイン遠征で感じた子どもたちの成長や、日々の指導を通して大切にしている理念、そしてサッカーを通じて伝えたい価値観について、未来を担う子どもたちへの熱い思いとともに語っていただきました。
※このインタビューは2025年4月16日に実施しました。
チームの指導理念と目標について
チームとしては、自分の未来を切り開く個人の育成を目標としています。また子どもたちが気持ちよくサッカーができる環境作りを目指して活動しています。
監督として最も大切にしていること
物事をサッカーに置き変えて日々を過ごす事です。常に情熱を持って子どもたちに向き合い、指導にあたる事も大切にしています。
選手の将来を見据えた長期的な育成計画
今年度からジュニアユースカテゴリーを新設しました。育成計画をアップデートしながら構築して行く事が大切だと思っています。
日本ならではの美徳を大切に
選手の個性を伸ばすための工夫は、とにかく選手の個性を消さない様にする事が、個性を伸ばす事に繋がると思っています。また、サッカー以外の、技術指導以外の礼儀やマナーなどの指導としては、日本ならではの美徳を常に伝えて行く様に心掛けています。
現代の子どもたちの特徴を踏まえて変えている指導方法とは
子どもたちの本質的な部分は変わらないと考えていますが、今も昔もアプローチの仕方は選手に寄って異なります。そう言う意味では、指導方法は日々変わっていると思います。反復練習への取り組み方の指導については、変化が一番有る様に感じています。
人の為に頑張る事が出来る選手
チーム作りの際に心がけてることは、勝利と選手の育成は切り離して考えずに、同時進行で指導しています。勝ち方を理解する為の育成も必要ですし、技術が成熟した良い選手を育成する事も必要だと考えています。チーム作りは、人の為に頑張る事が出来る選手の結束が必要だと考えています。
子供の適応の早さに感心
スペインに来て、選手たちの行動や変化で印象的に残ってることが、子供の適応の早さに感心しました。素晴らしいサポートがあった事にもよりますが、普段と変わらない姿を見せてくれました。
日本にいる時とスペインでの子どもたちの変化の違い
今回の遠征でACミラン・ユベントス・バレンシア等、トップクラブの選手を見たレジスタの選手達に、彼らの95%の選手がトップチームに辿り着かない現実を伝えました。世界の中での現在の立ち位置に気付いてくれた選手達は、向上心を常に持ち行動するようになりました。
スペインと日本で子どもたちの能力や意識の違い
試合に勝つ事への執着と、オンとオフの切り替えに違いを感じました。サッカーを知っている印象です。
日本がスペインに勝ってる部分と負けている部分とは
抽象的ですがサッカーを知っている、知っていない、この部分の差がある様に感じました。
勝つ事への執着、勝ち方、試合の進め方や終わらせ方、ファールの捉え方、相手との関係、チームメイトとの関係、レフリーとの関係、観客との関係、日本の少年サッカーではあまり見ない光景が広がっていて、プロの試合に近い光景でした。この部分の差が、サッカーを知っている、知っていない、ここに影響を与えて居ると思います。
ワールドカップでスペインに勝利した時もそうですが、チーム戦術やチーム造りに関する協調性は、日本が上回っていると思っています。
感謝の気持ちを持つ大切さ
試合前後のミーティングで伝えている事ですが、まずはスペインで試合が出来る事への感謝から始まります。感謝の気持ちを持つ事が人の為に行動する原動力になるからです。その後はゲームプラン、外的要因への対処の確認、最後にメンタルコントロール、この様な流れになります。試合後は感情的になって居る事が多いので、なるべく簡潔に終わらせています。
無駄のない現実的な練習に感銘
今回レバンテのコーチに指導していただきました。チームの指導法や印象に残っている事は、試合の一コマを切り開いた様な、無駄のない現実的な練習でした。全ての出来事が新鮮で印象的なので、本当に素晴らしい経験をさせて頂いた事に感謝しています。
スペイン遠征後のビジョンとは
常に考えていますが、実行するには難しい事だらけで、今出来る事に置き換えて日々励んでいます。
今回レジスタFCの選手達は貴重な経験を積む事が出来ました。サッカーの試合では子供達は殆どの出来事が初体験だと思います。何故ならばサッカーは似たような場面はありますが、全てが同じ場面はありません。故に失敗と成功の繰り返しで成長して行きます。練習をたくさんする事で、似たような場面をたくさん経験して、対応を覚えて行くので、暖かく見守って頂き、サポートを引き続き続けてほしいと思います。
有難う御座いました!